オープンから8年、
次のステップへ向けたリブランディングを。

カレーパンが人気のベーカリー「Noir Bakery」。オープンから8年、次のステージへとステップアップするため移転・リニューアルをすることとなり、その節目に合わせリブランディングを行った。2022年1月に相談いただき、店名も新たにBAKERY GOLDEN RATIO(ベーカリー ゴールデンレシオ)として、同年9月にオープンした。製造量から売上の見込み、導入設備から店舗の面積、その固定費のバランスから物件探しに難航したが、この青い天井の倉庫のような物件に決定。元々駐車場だった場所を店舗へ用途変更した物件のため通常の店舗よりも天井高があり、内見に同行した私達もきっと良い店舗になるだろうと感じた。店舗の意匠設計はGinga architectsが担当。ブライトでは、コンセプト・スローガン・ステートメント・ロゴマーク・カラースキームとブランドの基礎設計部分から、紙媒体・施設サイン・店内ポップや多用できるラベルシール、ビジュアル撮影等を担当した。

「黄金比」という
ネーミング。

パンの材料である、小麦やバター、卵、砂糖、塩などのベストな比率や、パンづくりの工程はお店によってさまざま。ゴールデンレシオでは、自分達が本当に美味しいと思う「黄金の比率」を作り出すこと目指していたからこそ、その想いをそのまま店名にした。オーナーの想いと「黄金比」という比率を、様々なデザインにも取り入れて展開している。

比率に逆らわず、
自然に生まれたロゴマーク。

比率だけをデザインに取り入れるのではなく、黄金比の図形から自然と生まれたロゴマークを開発。アクセントカラーには、そのままゴールド(DIC-619、赤金)を使用した。右下にゴールドのアクセントカラーがあるという構図をルールに落とし込み、各媒体物の設計にも活かしていった。「ベーカリーゴールデンレシオ」という店名は少し長いために、そのまま呼ばれるということは考慮せず、その分、頭文字“Gr”の印象だけを作り出すことで、「読む」というよりは「見て認識する」シンボルようなマークを目指した。

予算の壁を、
ポジティブに解決するために。

常に課題となるのが予算の壁。業態上これはあった方が良いと思っていても、その気持ちだけではどうにも越えられない場合もある。予算の課題に対して諦めるか、予算を増やすかという2択ではなく、できるだけポジティブに解決していきたいと考え、限られた予算の中で媒体物の展開を考えた。
1つ目は、紙袋などの包装紙材。オリジナルで制作すると莫大な予算がかかってしまうため、シール貼りで対応することに。ロゴマークの位置関係をルール化し、右下にゴールドのシールを貼ることで、ブランドルールを踏襲しながらも様々なサイズの袋を使用するオペレーションへの対応も可能にした。
2つ目は、撮影。ビジュアルの撮影はプロのカメラマンに依頼せずに、ブライトにて行った。もちろんプロにお願いしたいという気持ちはありながらも、どうしても予算確保が難しい。しかし、デザインの観点からビジュアルは必要不可欠。優先順位を検討した結果、私物を持ち寄りスタイリングしながら社内で撮影し、試行錯誤しつつもビジュアル撮影を行った。
3つ目は、看板。ゼロから溶接しオリジナルで製造するのではなく、既製品の看板を購入し表面にシートを貼り制作した。
可能な限りの対応を行いながら、全体の店舗イメージを損なわないように全体に展開していくことを心がけている。

予算を抑える所は抑え、
かける所はかける。

試行錯誤し予算を抑えながらも、その分、お客様がお店の存在を知る瞬間など、初めてのタッチポイントとなる紙媒体は、質感を大切にするためにこだわりを持って紙を選んだ。リーフレットには、日本製紙石巻工場の東日本大震災復興支援用紙であるモンテシオンを採用。ショップカードや名刺は、コットン紙に活版印刷をした。また、片面を共通版にしたことでコストダウンも同時に実現した。また、プライスカードは、フォーマットのカードを1種類のみ作成。毎日様々な商品が店頭に並ぶことから、手書きで自由に明記できるようにしている。

広い店内を活用し、様々な事業者とコラボしイベントを日々行なっているBAKERY GOLDEN RATIO。現在ブライトでは、季節商品のパッケージや新規印刷物のサポートを行っている。

制作物

BAKERY GOLDEN RATIO
ロゴマーク

店舗 ロゴ

コンセプト立案、スローガン、ステートメント、ロゴマーク、紙媒体デザイン、印刷、商品撮影、サインデザインと施工他、ブランディングに関わるすべてを担当した。

BAKERY GOLDEN RATIO サイン

店舗 サイン 施工

サインデザイン、施工・工程管理のディレクションを担当。

BAKERY GOLDEN RATIO 紙媒体

店舗 パッケージ グラフィック 撮影 スタイリング 印刷

ブランド開発・製品パッケージからコミュニケーション部分の媒体物デザインを行った。ブランドの世界観を伝えるためのリーフレット、ショップカード、名刺、プライスカード、クラウドファウンディングの返礼品、ショッパーのデザイン、印刷物の仕様・紙の提案から、印刷、全体の予算管理を担当。

詳細

クライアント

社名/BAKERY GOLDEN RATIO
地域/宮城県仙台市
期間/2022.01〜

ブライト

ブランディングディレクター・デザイナー・撮影 : 荒川敬 / コピーライター : 伊藤優果

ブライト以外の方々

意匠設計 : Ginga architects(武田幸司) / 施工 : 合同会社negla設計室(原田大) / 印刷 : 株式会社羽車

その他

米作りから酒造りまで。
言葉通り「イチから」造る日本酒ブランド。

一ノ蔵

プロダクト コンセプト ネーミング スローガン ステートメント ロゴ パッケージ

宮城県を代表する酒造会社である、株式会社一ノ蔵。数年かけて進められてきた新しいプロジェクト「イチからはじめるイチノクラ」シリーズのラベルデザインについて、2022年5月にブライトへご相談いただいた。同年12月に1本目を、2023年2月に2本目と3本目をリリースした。

ペンションの朝食で作っていた、
ジャムから始まる物語。

びんのおのや

プロダクト 資金計画 コンセプト ネーミング スローガン ステートメント コピー ロゴ パッケージ グラフィック 撮影 スタイリング

2016年からはちみつやジャム、バターの製造販売を行っている「びんのおのや」のリブランディング。はじめに依頼いただいたのは「バラとはちみつ」という製品単体のパッケージデザイン。しかし「びんのおのや」というブランドを強めるのであれば、パッケージの見え方を統一する必要があると考え、ブランド全体のリブランディングを提案。提案するだけではなく実現のために資金計画から並走し、補助金申請のサポートからプロジェクトがスタートした。ブライトでは、資金計画、コンセプト、スローガン、ステートメント、ロゴマーク、グラフィック、パッケージデザイン、印刷、コピーライティング、撮影、スタイリング他、リブランディングに関わるすべてを担当した。